ロックセルボードは、主に外断熱・内断熱用に使用される施工性・加工性・接着性・耐久性に優れた断熱材です。

特徴


  • 耐久性
    経年変化が少なく、建物の長寿命化が図れます。
  • 断熱性
    完全独立気泡構造の低密度発泡体です。
  • 燃焼性
    無機質の炭酸カルシウムが主原料ですので、炭化するのみで燃えません。
  • 施工性
    カッターナイフで切断可能で、接着剤も使え、施工が簡単にできます。
  • 接着性
    あらゆる接着剤、モルタル、セメントなどとの接着力も非常に良く、打込みでの使用が可能であり、工期への影響もなく、低コストの外断熱建築が可能です。
  • 意匠性
    タイル仕上げ、塗装仕上げ、モルタルなどあらゆる仕上げが出来ますので、低コストで意匠性の高い建築が可能です。
  • その他
    耐水性・防湿性が高いので、断熱性の低下が少なく、内部結露しにくい。

規格

サイズ 910mm × 1820mm
厚さ 5mm 〜 50mm (5mm 間隔)
50mm を超える場合は 2 枚以上の貼り合せとなります。

物性値

項目 単位 物性値 測定方法
密度 kg/m3 70 JIS A 9521
圧縮強度 N/cm2 20 JIS A 9521
曲げ強度 N/cm2 50 JIS A 9521
曲げ弾性率 N/cm2 2,000 JIS A 9521
引張強度 N/cm2 50 JIS K 6767
熱伝導率 W/(m・k) 0.037 JIS A 1412
透湿係数(25mm) ng/(m2・s・Pa) 30 JIS A 9521
吸水量 g/100cm2 0.01 JIS A 9521
※上記は測定値であり、保障値ではありません。

用途

  • 建築物の外断熱・内断熱工法用断熱材
    (地下駐車場の天井断熱にも多数実績があります)
  • 異種材料の複合パネル(金属板、石膏ボード、GRC 等)
  • サンドイッチパネル芯材
  • 冷蔵冷凍庫用断熱材
  • LPG・LNG タンク・重油タンク用の断熱材

施工例

外断熱タイル仕上げ(打込み)

コンクリート筐体の外側に断熱材があるため(外断熱)、筐体自体の温度が非常に安定し、冷暖房費の節約、居住環境の改善ができ、建物の寿命が伸びます。
ロックセルボードは、コンクリート、モルタルとの相性が良いので、直接「タイル仕上げ」、「左官仕上」が可能であり、特別な部品、工程を必要としない為、低コストの外壁仕上げが可能です。
ある程度の曲面にも対応することができます。
打込み使用が可能である為、工期に影響しません。その為、低コストの外断熱建築が可能となりました。



外断熱タイル仕上げ

木造の外貼り断熱に使用された実績もあります。
木造のタイル仕上げが、特殊な部品や余分な工程をかけずに低コストで出来ます。


外断熱改修モルタル仕上げ

外壁下地の補修後(クラック、浮き等)ロックセルボードを接着剤、モルタル等で貼付ます。仕上はモルタル薄塗りで仕上ました。
市営住宅の外貼り断熱改修の実績もあります。


内断熱改修

ロックセルに直接モルタルを施工し、壁紙を貼って完成です。


地下駐車場の天井断熱

汚れ水、ノロが廻る場合がありますので、塗装仕上げか、モルタルの薄塗り仕上げをお勧めしております。

留意点

  • 現場保管には 3 点支持以上の枕桟の上にコンパネ等を敷き、水平に保管して下さい。日射や降雨による「ねじれ」や「反り」を防止する為、必ずブルーシート等で養生をし、更にコンパネ等で重しをして保管して下さい。
    直角が狂うおそれがあり、型枠取付の際、隙間等が生じやすくなります。
    なお型枠取付後、直射日光等の影響で 1% 程度の収縮が生じる事がありますが、性能には影響ありません。
  • ロックセルボード表面にゴミや埃等が付着したままの施工は避けてください。モルタル、コンクリートの付着が悪くなる恐れがあります。
  • ロックセルボードはあくまでも断熱材です。「きず」や「欠け」が生じないよう取り扱いには充分注意して下さい。
  • ロックセルボードは有機系の断熱材と違い大量生産が困難で手間の掛かる製造工程がどうしても必要です。
    御注文の際には、最低 3 週間以上の納期を要しますので早目に御注文下さい。

実績

  • 鳥取県庁外断熱改修
  • 甲子園口北町マンション
  • 岡本住宅
  • タケツーパレ芦屋
  • モンレーブ小樽
  • 鳥取県営住宅外断熱改修3棟
  • 南堀江PJ
  • 大塚マンション

その他資料